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オフィスコンシェルジェのひとりごと

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画面越しでは伝わりきらない、リアル面接で見られるオフィス環境。求職者は会社の雰囲気を確かめに来ています

画面越しでは高評価なのに…リアル面接で逃げられる原因は職場環境にあり!?

私たちがお客様のご相談を受ける際、「採用が以前より難しくなった」という話を伺うことがあります。もちろん、人手不足で採用の難易度が上がっている、ということは当然あるのですが、最近よく聞くのが「最終面接後の辞退率が高くて困っている」というケースです。特にオンライン面接では好印象だった求職者が、来社後のリアル面接をきっかけに少し温度感を下げてしまう。採用活動の中では、こうした場面が起こることが多いです。

もちろん、辞退や迷いの理由は給与、仕事内容、勤務地、他社選考などさまざまです。ただ、その中の一つとして見落とされやすいのが、求職者が実際に訪れたときに感じる「オフィス環境」の印象です。

例えば、WEB制作会社やクリエイティブ系の会社は、自社サイト、採用ページ、オンライン面接での見せ方に強みがあります。画面越しの資料、言葉選び、デザイン、面接時の雰囲気が整っているほど、求職者の中では「実際の職場もきっと働きやすそうだ」という期待が自然に高まります。

そのため、来社した際に入口まわりが雑然としていたり、会議室が一時的な物置のようになっていたり、床の配線や照明、椅子の古さが目に入ったりすると、求職者は無意識のうちにオンラインで受けた印象との違いを感じることがあります。

これは、単に見た目がきれいかどうかという話ではありません。求職者は、入口から面接室まで歩く短い時間の中で、「ここで毎日働く自分」を想像しています。空気感、音の大きさ、机の間隔、社員同士の距離感、表情や会話の雰囲気。そうした小さな情報が、入社後の働きやすさを考える材料になります。

だからこそ、採用ページや求人票を整えるのと同じように、求職者が実際に触れる空間にも目を向けることが大切です。

オフィス環境は、採用活動を支える大切な接点です

オフィスリノベーション採用活動において、会社が求職者に伝えたいことはたくさんあります。事業内容、仕事内容、成長性、社風、社員への思い。これらは面接や採用ページで言葉として伝えることができます。

一方で、オフィス環境は言葉ではなく体験として伝わります。
求職者が来社したとき、まず目にするのは入口です。次に通路、面接室、見える範囲の執務スペース、社員の様子です。こうした場所は会社が普段どのように働いているかを自然に伝えます。

例えば、清潔感のある入口や落ち着いて話せる面接室は、求職者に安心感を与えます。整理された通路や適切な収納は、業務がスムーズに回っている印象につながります。明るさや音、椅子の座り心地は、日々の働きやすさを想像する手がかりになります。その一方、スペースが手狭で物があふれていたり、会議室が常に不足していたりすると、『会社が成長する中で、働く環境のアップデートが追いついていないのでは?』という懸念を、求職者は敏感に感じ取ってしまうようです。

ここで大切なのは、豪華なオフィスを用意することではありません。会社の規模や成長段階に合った形で、働く人が安心して力を発揮できる環境をアップデートしていくことです。

今のオフィスでできること、見直した方がよいこと

とは言え、オフィス環境を整えるといっても、すぐに移転や大きな投資をしなければならない、というものではありません。まずは、今のオフィスでできることから見直すだけでも、求職者の印象は大きく変わります。

取り組みやすい方法は、掃除や配置換え、備品の見直しで印象を整える方法です。入口、通路、面接室、トイレ、共有スペースを中心に、不要なものを減らす、明るさを整える、椅子や机の状態を確認するだけでも、来社時の安心感は変わります。

他にも、照明を見直す、というのも意外ではありますが効果的な方法の一つです。部屋全体の明るさが良くも悪くも雰囲気として見られてしまうため、蛍光灯をLEDに変えるだけで、雰囲気が大きく変わります。

しかしながら、社員数が増えつつある、創業時と比べて業務内容が変わったりしている、といった場合は、オフィスそのものの使い方を見直す段階に入っているかもしれません。特に、会議室が足りない、席が狭い、収納が不足している、集中できる場所がないといった課題は、片づけや照明ではどうしようもありません。

お客様の支援をする中では、おおよそ10名が一つの分水嶺になる印象です。これ以上に規模を超えて組織を拡大していく時期には、オフィスを単なる作業場所ではなく、採用、来客対応、社内コミュニケーション、集中作業を支える場所として考えることが重要になります。

求職者は、会社の言葉と空間の一貫性を見ています

採用活動では、「働きやすい環境です」「社員を大切にしています」「自由で柔軟な社風です」といった言葉を使うことがあります。これらは会社の魅力を伝えるうえで大切なメッセージです。

一方で、求職者はその言葉が実際の職場とつながっているかも自然に見ています。例えば、「クリエイティブな仕事ができます」と伝えている会社であれば、集中しやすい席や相談しやすい距離感があるかどうかは、求職者にとって気になるポイントになります。「社員を大切にしています」と伝えている会社であれば、働く場所にある程度の配慮が感じられるかどうかも、印象に影響します。

私たちがご相談を受ける企業の中には、「コミュニケーションを大切にしたい」という考えから、増床時にあえて部門ごとの壁をなくした会社もあります。逆に「集中して成果を出す文化」を重視し、個別ブースを増やした会社もあります。大切なのは、どちらが正しいかではなく、会社の考え方とオフィスのつくりが一致していることです。

私たちが見ている限り、求職者はオフィスの豪華さそのものより、「会社が言っていることを本当に実践しているか」を見ているように感じます。特に感度の高い求職者ほど、会社の豪華さだけではなく、その会社の言っていることが、実際に実行に移されているか、という観点でオフィスや採用担当者の言葉を見られることが多いように感じます。

中小企業の場合、大企業のように豊富な口コミや社内情報があるとは限りません。そのため求職者は、来社時に見えるもの、聞こえるもの、感じるものから会社の日常を判断します。だからこそ、採用ページで伝えている内容と、実際に求職者が歩く場所との間に大きなギャップをつくらないことが大切です。その一貫性が、求職者の安心感につながります。

オフィスは、会社の文化や考え方が伝わる場所です

オフィスが採用に影響する理由は、求職者が入社後の日常を具体的に想像するからです。
面接室に入り、椅子に座り、社員の声を聞き、周囲の雰囲気を感じる。その時間の中で求職者は、「自分はここで安心して働けそうか」「この環境で力を発揮できそうか」を考えています。

特にデザイナー、エンジニア、営業、企画職など、自分のパフォーマンスが環境に左右されやすい職種では、照明、音、席の広さ、相談のしやすさ、集中できる場所の有無が気になりやすいものです。

また、中小企業や成長企業では、求職者が事前に得られる情報が限られていることもあります。そのため、オフィスは会社の日常を知るための分かりやすい手がかりになります。清潔感、整理整頓、動線、照明、音、社員の様子。どれも、会社の文化や働き方を自然に伝えます。

私たち庚伸では、事業所づくりを考える際、物件そのものだけを見ることはありません。

・採用はどうか。
・今後の増員計画はどうか。
・社員同士のコミュニケーションは取りやすいか。
・来客対応に無理はないか。
・5年後も使い続けられるか。

そうした視点を含めて考えるようにしています。総務担当者にとって大切なのは、「家賃が安いか」「駅から近いか」だけではありません。これから会社がどのように成長していくのか、その成長を支える場所になっているかという視点も重要です。

総務担当者が確認しておきたい5つの場所

オフィス環境を見直す際は、まず求職者が実際に見る場所から確認すると取り組みやすくなります。大がかりな改修や移転を前提にするのではなく、今できることと、中長期で考えることを分けて整理することが大切です。

1. 入口
入口は、求職者が最初に目にする場所です。古い掲示物、不要な荷物、乱れた傘立て、案内表示の分かりにくさなどは、第一印象に影響します。入口に立ったとき、会社として迎える準備ができているように見えるか。求職者が迷わず安心して入れるか。この視点で見直すと、改善点が見つかりやすくなります。

2. 面接室
面接室は、求職者が最も長く過ごす場所です。机の傷、椅子のぐらつき、照明の暗さ、空調の音、資料の置き方などは、面接官が思っている以上に目に入ることがあります。面接官にとっては慣れた部屋でも、初めて訪れる求職者には違った印象に映ることがあります。一度、求職者の席に座ってみて、落ち着いて話せる環境かどうかを確認してみると有効です。
また、見落としがちなのが「隣の部屋の音漏れ」です。例えば年収など、求職者があまり知られたくない情報が筒抜け、というのは、それだけで求職者に心配を与えてしまいます。

3. 通路
通路は単なる移動スペースではなく、求職者が社員の働く様子を感じる場所でもあります。床の配線、積まれた備品、すれ違いにくい幅、荷物の置き場所などは、日々の働きやすさを想像する材料になります。すぐにレイアウト変更が難しい場合でも、求職者が通る導線だけでも整えることで、来社時の印象を変えることができます。

4. 執務スペースの見え方
執務スペースをすべて見せる必要はありませんが、求職者の視界に入る範囲に書類が散乱していたり、顧客情報らしきものが見えていたりすると、管理体制に不安を感じる可能性があります。
採用面接の日だけ特別に取り繕うというより、求職者から見える範囲を日頃から整えておくことが、社員にとっても働きやすい環境づくりにつながります。

5. トイレ・共有スペース
トイレや共有スペースは、会社の日常が表れやすい場所です。備品が切れていないか、匂いが気にならないか、清潔感が保たれているかは、求職者にとっても印象に残ることがあります。
細かい場所ほど、社員への配慮が伝わります。これらは大きな投資をしなくても、定期的に確認する仕組みをつくることで改善しやすい部分です。

確認後は、改善項目を3つに分けると整理しやすくなります。
・すぐに片づけられるもの
・1か月以内に改善できるもの
・移転や増床を含めて検討した方がよいもの

ただ、物理的なスペースが無かったり、オフィスそのものの防音性が不足しているなど、整理整頓で何とかできる範囲には限界があります。その場合は、事業成長や採用計画に合わせて、オフィスのあり方を見直すタイミングかもしれません。

FAQ:よくある質問
Q1. オフィスを整えれば、内定辞退はなくなりますか?
オフィス環境を整えたからといって、内定辞退がすべてなくなるわけではありません。内定辞退には、給与、仕事内容、他社選考、通勤、家庭事情など複数の理由があります。ただし、オフィス環境は会社側で見直しやすい要素の一つです。中小企業は大企業と比べ、求職者の絶対数が少ない傾向があるため、不安を与えないための取り組みとして、入口や面接室、通路など、来社時に目に入りやすい場所から整えることはとても大切です。

Q2. 予算が少ない場合、何から始めればよいですか?
まずは、不要なものを減らす、照明を見直す、椅子の状態を確認する、資料や備品を見えにくい場所にしまう、といった事を徹底しましょう。こうした小さな改善でも、求職者にとっては安心感につながります。
採用の観点で言うと、同じ費用をかけるのであれば、求職者が必ず通る場所から始めるのがおすすめです。入口、面接室、通路の3つは、少ない予算でも改善しやすい場所です。高価な家具や大規模な内装工事を前提にする必要はありませんので、まずは、今のオフィスをより良く見せる工夫から始めることが大切です。

Q3. 移転や増床を考える目安はありますか?
採用面接のたびに会議室を探している、社員の席が詰まっている、収納が足りず通路に物が出ている、来客対応と社内会議が重なりやすい。こうした状態が続いている場合は、オフィスの使い方を見直すサインです。特に10名を超えて人を増やしていく段階では、単に席数を増やすだけでなく、会議、休憩、来客、集中作業、収納の場所を分けて考える必要があります。移転や増床は大きな判断ですが、採用計画や事業計画と合わせて考えることで、将来の働きやすさを支える投資になります。

Q4. 総務担当者だけで判断してよいですか?
総務担当者だけで抱え込む必要はありません。オフィス環境は、採用、経営、現場業務、来客対応に関わるテーマです。
経営者、採用担当者、現場責任者、実際に働く社員の声を集めることで、判断しやすくなります。総務担当者は、求職者から見える場所、社員が不便を感じている場所、経営として投資を検討すべき場所を整理する役割を担うと、社内提案が進めやすくなります。

まとめ:採用ページを整えるなら求職者が歩く場所にも目を向ける

オンライン面接や採用ページで良い印象を持った求職者は、リアル面接で会社の雰囲気を確かめに来ています。求職者は、会社説明だけを聞いているわけではありません。入口に立ち、通路を歩き、面接室の椅子に座り、社員の声を聞きながら、入社後の自分を想像しています。その体験が安心感につながれば、会社への理解や入社意欲を後押しすることができます。

特に10名規模を超えて組織を拡大していく会社にとっては、オフィスは単なる作業場所ではありません。採用、来客対応、社員の働きやすさ、社内コミュニケーションを支える大切な経営資源です。

大切なのは、豪華な内装を整えることではなく、会社の言葉と働く場所に一貫性を持たせることです。「社員を大切にしたい」「成長に合わせて働き方を整えたい」「求職者に安心して会社を知ってもらいたい」と考えるなら、オフィス環境の見直しは有効な一歩になります。

コウシンでは、物件探しや移転だけでなく、採用や事業成長、社員の働きやすさまで含めた事業所づくりを一緒に考えます。
今のオフィスでできる改善から、将来の移転・増床を見据えた検討まで。会社の成長段階に合わせて、無理のない形で働く場所を整えていきたい方は、お気軽にご相談ください。

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