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メール

メール会社のメールシステムが使いにくいと感じたことはありませんか?
昨今、1人で2台以上の情報端末を持つことが当たり前になりました。すると社内のPCにある受信メールが手元のスマホには無かったり、送信履歴の同期がとれていなかったり・・・
今、古くから会社で使ってきたメールシステムが時代遅れになりつつあります。今回はメール運用のどんな課題が解決できるのか考えていきたいと思います。

<目次>
既存のメール受信の仕組みは2通り
おすすめはWebメール。Google Workspace、Microsoft 365
Google Workspace、Microsoft 365は総合的なクラウドサービス

既存のメール受信の仕組みは2通り

まず最初にメールシステムの基本を改めて確認しておきましょう。
メールの送受信には必ずメールサーバーが使われます。メールサーバーでは、送信用にはSMTPプロトコル(プロトコルは通信手順のこと)、受信用にはPOPプロトコルまたはIMAPプロトコルの2種類が使われています。それぞれのプロトコルに対応するサーバーは次のように呼ばれています。

SMTPサーバー

送信専用で、世界標準のSMTPプロトコルを使うため、端末やメーラーの違いや、メールサービス、サーバーベンダーなどの違いにかかわらず、どんな相手先にでも、特別な設定変更や配慮をせずに世界共通に送信できます。

POPサーバー

受信専用で、サーバーで受信したメールをユーザーが端末のメールクライアントにダウンロードすると、サーバー側にあったそのメールが即座に、あるいは一定期間を経過後に削除されるタイプのサーバーです。メールの保管や管理はユーザー側で行います。

IMAPサーバー

これも受信専用ですが、メールサーバーに届いたメールはメールサーバー側で保管し、ユーザーはサーバー上のメールを端末のメールクライアントを介して利用するタイプです。メール検索や表示、フォルダ分けなどによる分類、削除などすべての操作は、ユーザーが指示してサーバー側で処理実行されます。

メール Server
以前はメールサーバーのストレージ容量が比較的小さくて簡単に容量追加もできなかったこともあり、POPサーバーが主流でした。しかし現在はストレージコストが安くなり保存容量が容易に追加できるようになりました。そうした背景から、サーバー側の大容量ストレージや高速処理性能を生かし、一方で端末のストレージや処理性能にあまり影響を与えないIMAPサーバーが広く普及してきています。

IMAPサーバーではほぼすべてのメール処理がサーバー側で行えるのが長所です。スマホのように比較的性能が低くストレージが限られる端末でも、メール処理に支障がありません。また、オフィス内ではPCで、外出時にはスマホで、社内外のパブリックワークスペースではタブレットで、というように、さまざまなシーンに最適な端末でメールが利用できるのも大きなメリットです。ただし、ネットワークに接続できない環境では、保存してある受信メールなどの閲覧ができないところがデメリットになります。

一方POPサーバーのほうは、端末がオフラインでもメールの閲覧や検索、フォルダ分類、削除などができるところが長所です。しかしある端末で作成・保存している宛先リストや分類フォルダなどは他の端末では使えませんし、送信済みメール、ゴミ箱に移動したメールなどを他の端末で確認したり操作することができません。また過去に受信し、サーバーから削除されてしまったメールを他の端末から見ることもできません。複数端末で同一のメールを保存することはできますが、その分ストレージを消費するため、スマホなど記憶容量の少ない端末には不向きです。

おすすめはWebメール。
Google Workspace、Microsoft 365

かつてのメールシステムは、ユーザー組織が自前で(オンプレミスで)構築するか、インターネットサービスプロバイダーなどの業者が提供するメールサービスを利用するのが当然でした。そのようなメールシステムではそれぞれの端末のメールクライアントで上記のようなサーバーの利用設定を行って接続する必要があります。しかしそれでは新しい端末を購入した場合や、通常とは異なる端末を使う場合にとても面倒です。そこで登場したのが「Webメール」です。
Webメールとは、Google Workspaceの「Gmail」や、Microsoft 365(旧Office 365)の「Exchange Online」などに備わるメール機能のことです(「Exchange Online」はマイクロソフトのWebメール用サーバーの名称で、Webメール機能は「Outlook on the Web」と呼ばれます)。これらは業者の超大規模なシステムリソースをシェアするクラウド型のメールサービスです。上記のSMTPサーバー、IMAPサーバーの機能が標準で利用でき、POPサーバーの機能も設定変更だけで利用可能です。
メール アプリ
Webメールを利用すると、端末がスマホであれタブレットであれPCであれ、また自宅PCやネットカフェのPCからであれ、同じサービスの自分のアカウントでアクセスすれば、すべてのメール機能がまったく同じ操作性で利用できます。宛先リストやフォルダ分類など自分で一度登録・設定した項目はどの端末でも同様に扱えますし、変更しても端末ごとに矛盾が生じることがありません。各種のWebブラウザが標準的なメールクライアントとして利用できるので、メールアプリケーションをインストールする必要もないのも利点です。
Gmailの場合は、法人向けプランでも個人向けGmailと同様のユーザインタフェースがそのまま使えますし、Outlook on the Webはブラウザの操作性と従来からのWindows標準メールクライアントであるOutlookの操作性を両方兼ね備えています。どんな端末を使うにしろ、一度慣れてしまえば操作に迷うことがありませんから、多種多様な端末を利用する組織にはピッタリのメールサービスだと言えます。

Google Workspace、Microsoft 365は
総合的なクラウドサービス

Google WorkspaceとMicrosoft 365では、メール機能以外にカレンダー/スケジュール管理機能、チャット機能、Web会議機能、クラウドストレージ機能(メールへのファイル添付、添付ファイルの保存)など、メールに関連するさまざまな便利機能が同一画面上から利用できるように作られています。これが大きな利点です。現在ではメールとチャット、Web会議などのコミュニケーション/コラボレーションツールをTPOや相手の状況に合わせて使い分けることが常識化してきました。相手に迷惑をかけることなく、いつでもどこでも適時に適切な方法で連絡することがこれからはますます重要になってきます。メールを含めたさまざまなコミュニケーション/コラボレーションが図れるクラウド型のオフィススイート導入は、これまでのメール運用に限界を感じている組織では優先して検討すべき事項と言えるでしょう。

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