9月1日の「防災の日」、防災訓練だけで会社は守れない!? 安否確認のススメ
9月1日は「防災の日」です。
1923年9月1日の11時58分に発生した関東大震災を教訓に、災害への備えを見直す日として1960年に制定されました。台風や豪雨が増える時期とも重なることから、現在では企業や自治体、学校などで防災訓練を行う機会として広く定着しています。
防災訓練は「実施した」という事実だけで安心できるものではありません。いざという時に社員へ連絡できるか、必要な情報が集まるか、その情報をもとに会社として次の判断ができるか。9月1日は、備品やマニュアルだけでなく、あなたの会社の「初動が本当に機能するか」を確かめる機会でもあります。
防災の日に見直したい「3つの前提」
コウシンでも、毎年の「防災の日」をはじめ、不定期に防災訓練として安否確認のトレーニングを実施しています。
ただ、訓練を続ける中で感じるのは、「メールを送れた」「社員から返信が来た」だけでは、本当の意味でBCPの確認にはならないということです。
災害後に会社が動けるかを確かめる3つのポイント。
1つ目は、安否確認の目的が返信を集めることではない点です。社員が無事だと分かったあと、「誰が出社できるのか」「どの拠点なら動かせるのか」「代替要員は確保できるのか」まで判断できて、初めて事業継続につながります。
2つ目は、安否確認には複数の方法があり、それぞれ得失があることです。電話連絡網は手軽ですが、人数が増えるほど確認に時間がかかります。非常時専用システムは一斉配信や集計に強い一方、普段使わないため、操作忘れや従業員情報の更新漏れが起きやすくなります。
3つ目は、災害時に総務担当者が必ず動けるとは限らないことです。深夜かもしれませんし、休日かもしれません。担当者自身が被災し、自分や家族の安全確保を優先しなければならない場面もあります。
だからこそ、コウシンでは防災訓練で試すべきなのは社員の反応ではなく、担当者がすぐ動けない状況でも初動できる仕組みだと考えています。
安否確認は「防災機能」ではなく、事業再開の判断材料
誰が無事かより、「誰が動けるか」まで見る。
BCPとはBusiness Continuity Plan、つまり事業継続計画のことです。難しく聞こえますが、経営者や総務担当者の立場に置き換えると、「何か起きても会社を止めっぱなしにしないための準備」と考えると分かりやすいでしょう。
社員100人の会社で、90人から「無事です」と返信が来たとします。返信率は90%です。
一見すると十分に確認できたように見えます。しかし、主要拠点の責任者2人が未回答で、製造や出荷を担う10人が出社できるか分からなければ、経営判断としては不十分です。
ここに安否確認の本質があります。
「何人が無事か」だけではなく、「どの仕事を誰が続けられるか」を把握する必要があります。
人数の集計ではなく、事業再開の判断材料として情報を見るわけです。安否確認を防災部門だけの話にすると、この視点が抜け落ちます。
「非常時だけ使う仕組み」が本番で弱くなる理由
問題は機能ではなく、「使い方」にあります。
非常時専用のシステムには、災害対応に特化した便利な機能があります。それでも、年に数回しか触らない仕組みには別の弱点があります。
操作を忘れる。パスワードが分からない。新入社員が登録されていない。退職者の情報が残ったままになっている。
どれも地味な問題ですが、災害時には初動を遅らせます。
背景には、総務担当者の日常があります。勤怠、給与、入退社、社会保険、採用、社内問い合わせなどを抱える中で、非常時専用の名簿を別に更新し続ける作業は後回しになりがちです。
そこでコウシンが採ったのが「防災のための特別な操作を増やさない」という考え方でした。
安否確認つき勤怠管理システムの「Dr.オフィスLookJOB2」では、日常の勤怠管理と安否確認をひとつのシステムで扱います。従業員情報、打刻時刻、位置情報、拠点情報など、普段の業務で蓄積されるデータを災害時にも活用します。
非常時のためだけに別の情報を維持するのではなく、毎日使う情報をそのまま備えに変える発想です。
オオカミ少年効果を防ぎ、本当に必要な人へ届ける
地震が起きたら全社員へ一斉配信する。この方法は分かりやすく、対象者を広くカバーできる点がメリットです。
ただし、「全員に送れば安心」とは言い切れません。
関係のない地域にいる社員にも毎回通知が届けば、やがて「今回も自分には関係ないだろう」と感じる人が出てきます。
こうした警告への慣れは、「オオカミ少年効果」と呼ばれる状態につながります。
通知音が鳴っても、すぐに見なくなる。返信が後回しになる。災害情報への緊張感そのものが薄れていく。
本当に危険なときほど、これは避けたい状態です。
Dr.オフィスLookJOB2では、気象庁の防災情報フィードと連携し、直近の打刻位置や拠点情報などを基に、被災可能性のある従業員を抽出して安否確認を行う仕組みを採っています。2026年には、地震に加えて津波警報・注意報へも対応しました。
位置情報の扱いについても、スマートフォンのGPS取得は打刻した瞬間のスポットに限定されています。安全確保のためなら常時追跡してよい、という設計ではありません。防災とプライバシーの両方を考える必要があります。
「防災の日」に確認しておきたい6項目
防災訓練では、重要度の高い順に次の6点を確認してみてください。
1.管理者がすぐ動けなくても初動できるか
2.現在の従業員情報が正しく登録されているか
3.出張、直行直帰、複数拠点勤務を把握できるか
4.社員が迷わず安否回答できるか
5.未回答者を誰が、どの方法で確認するか
6.回答結果を事業再開の判断に使えるか
特に1番目は重要です。
防災訓練では、担当者がパソコンの前に座った状態から始めない方が弱点を見つけやすくなります。たとえば「総務担当者は自宅」「管理者はすぐログインできない」「社員の一部は別拠点へ出張中」という条件を加えてみます。
実際の災害は予定表どおりには起きません。
最も避けたいのは、システムを導入して安心していたのに、本番になって初めて名簿の古さや初動手順の不備に気づくことです。
よくある質問
防災訓練は年1回で十分ですか?
入退社や異動、拠点変更があるため、年1回だけでは変化を拾いきれない場合があります。コウシンでも防災の日だけに限定せず、不定期に安否確認訓練を行っています。
安否確認システムを導入すればBCPは完成しますか?
完成ではありません。安否情報を受け取ったあと、業務の優先順位、代替要員、拠点、顧客対応まで決める必要があります。
位置情報は常時追跡されますか?
Dr.オフィスLookJOB2では、スマートフォンのGPS取得は打刻した瞬間のスポットに限定する設計です。
全社員への一斉配信ではだめですか?
一斉配信には広くカバーできる利点があります。一方、不要な通知が続くとオオカミ少年効果につながる可能性があります。勤務形態や拠点数に応じた判断が必要です。
中小企業でも運用できますか?
Dr.オフィスLookJOB2は40名までのプランと登録人数無制限のプランがあります。人数だけでなく、現在の勤怠管理、拠点数、直行直帰の有無まで含めて検討するのが現実的です。
防災の日は「備えているか」ではなく「本当に動くか」を確認
9月1日に安否確認メールを送って終わるのではなく、その後まで確かめてみてください。
担当者が不在でも動くか。必要な社員へ届くか。集まった情報で事業再開を判断できるか。
この3点を見るだけでも、あなたの会社のBCPで曖昧になっている部分が見えてきます。
コウシンがDr.オフィスLookJOB2で目指しているのも、安否確認の機能をひとつ増やすことではありません。
毎日使う勤怠情報を、もしもの瞬間に社員と事業を守る情報へ変えることです。
今の安否確認方法で本番にも対応できるのか。勤怠管理とBCPを別々に運用し続ける必要があるのか。9月1日の「防災の日」をきっかけに見直したいと感じられたら、コウシンへご相談ください。





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